映画祭レポート⑦/マスタークラス アーティスト mebae

 映画祭2日目、ミュージックアニメーションコンペティション部門の特別審査員として参加した、アーティストのmebaeをお招きし、マスタークラス「札幌で長くアニメーション制作を続けるということ」が開催された。
 
 アニメーター兼イラストレーターとして人気を集め、村上隆氏率いるカイカイキキのアニメーションスタジオSTUDIO PONCOTANの代表も務めるmebae。本プログラムでは学生時代から親交があるカイカイキキの澤田淳を聞き手とし、これまで制作した学生作品から近年のスタジオ制作作品までを上映し、キャリアを振り返った。
 
左から澤田、mebae
 
 北海道教育大学卒業後、現在まで札幌市内に在住。大学時代、当初アニメーションを制作するつもりはなかったのだが、先輩方がパソコンでアニメーションを制作する様子を見て、自分にもできるのではと感じ、制作をはじめた。そして同時期に公開された新海誠監督の映画『ほしのこえ』を鑑賞し、一人でアニメーション制作を行うことの可能性を見出したという。
 
 大学卒業後はゼミの先輩たちが設立したユニットで、企業のアニメCMなどを受注制作していた。その中でHBC北海道放送のキャラクター”もんすけ”を使ったワールドカップバレーボールのCMを制作する際に、初めてキャラクターデザインを行った。そのキャラクターは現在も使われているそうだ。
 

 
 これまでの制作活動において、世界的に著名なアーティストである村上隆氏との出会いには大きな影響を受けた。プロデューサーの竹内宏彰氏から紹介を受けて複数のデザイナーの中から選出され、2010年にフランスのヴェルサイユ宮殿で行われた村上氏の個展「MURAKAMI VERSAILLES」に帯同。目の前で繰り広げられたスケールの大きな展示を見て完全に圧倒された。この時感じた衝撃により、日本国内向けのアニメーション制作ではなく、村上氏と共に世界に向けた制作を行いたいと思い、STUDIO PONCOTANを立ち上げたという。そこで制作したアニメ『シックスハートプリンセス』は、村上氏が監督を、mebaeがキャラクターデザインを担当。当初は手書きの企画のはずがフル3DCGに切り替わるなど、様々な苦労が伴ったが、得難い経験となった。
 

 
 最後に、今後アニメーションを志す者たちに向けて、「インターネットなどの情報通信技術の発達により、札幌などの遠隔地でも世界に向けた制作はできる。アニメーションに関わることならなんでもやるという決意と、お金や技術だけでなく、モチベーションが大切。共に頑張っていきたい」と観客に呼びかけ、トークショーを締めくくった。


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