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「Pitch(ピッチ)」とは作家やプロデューサーが、アイデア段階または制作途中のコンテンツに対してプロデューサーや出資者などを見つけるために行う、売り込みのためのプレゼンテーションのことです。世界的には製作活動の一環として日常的に行われているものの、日本では(とりわけインディペンデントでは)まだあまり馴染みのない文化であるといえます。
そこで映画祭では、チャンスを掴むきっかけづくりの仕組みとして「NEW CHITOSE AIRPORT PITCH 2022」を会期中に実施。昨年は9つのプロジェクトが参加し、川尻将由監督『CHERRY AND VIRGIN』が「NEW CHITOSE AIRPORT PITCH AWARD」に選出されたほか、コメンテーターによる特別賞(共同プロデュース)も1作品選出されました。

今年は、本映画祭へのノミネート・上映実績等を問わず、日本国内で活動する監督またはプロデューサーを広く対象として参加者を募集します。応募プロジェクトは事務局にて第一次選考を行い、通過したプロジェクトは映画祭期間中に公開プレゼンテーションを行います。プレゼンテーションは実地での有観客開催に加え、ライブ配信、そして英語同時通訳付きのアーカイブ配信も実施。コメンテーターには映画祭にゆかりのある国内外のプロデューサー等を迎え、日本を含む国際的なネットワークとつながり、アピールできる場を提供します。
募集期間は2022年6月16日(木)~7月31日(日)!今年も本プログラムを通し、オリジナル企画を世界に広めることを目指すフィルムメーカーの発信をバックアップします。
2014年より毎年、新千歳空港を舞台に世界の最新アニメーションを紹介してきた本映画祭で、オリジナル企画を世界に広めることを目指すみなさまからの、積極的なご応募をお待ちします!
NEW CHITOSE AIRPORT PITCH 2022
https://airport-anifes.jp/pitch/

本年映画祭の顔となるメインビジュアルおよび公式トレーラーの担当作家は、アニメーション作家 山田遼志(やまだ りょうじ)氏に決定!クリエイティブハウスmimoidの立ち上げメンバーであり、昨年話題を呼んだTVアニメ『オッドタクシー』オープニング映像、King Gnu『PrayerX』やMillennium Parade『Trepanation』をはじめとする著名アーティストのミュージックビデオを手がけるほか、海外の映画祭にもノミネートを重ねるなど国際的に高い評価を受けています。本映画祭でも、2017年に音楽家KEITA SANOのミュージックビデオ『Mad Love』、2021年にバーチャルシンガー理芽のミュージックビデオ『十九月』がコンペティション部門にノミネートするなど、映画祭に刺激ある表現の視点をもたらしてきた、ゆかりあるアーティストです。
同氏によるメインビジュアル・公式トレーラーは、本年夏以降に新千歳空港館内およびWEB上などで展開を予定しています。
併せて同氏は、今年初開催となるGIFアニメーションを対象としたコンペティション部門「NEW CHITOSE AIRPORT GIF AWARD 2022」のゲスト審査員にも就任。他審査員と共に授賞選考を行い、グランプリ「ベスト・オブ・GIF」を決定、受賞作家は映画祭本祭へご招待します。本部門の応募締切は2022年6月30日まで。応募規約や応募方法は以下ページをご覧ください!
NEW CHITOSE AIRPORT GIF AWARD 2022
https://airport-anifes.jp/competition/gif_award/
山田 遼志(やまだりょうじ)プロフィール
2013年多摩美術大学大学院グラフィックデザイン専攻修了。2018年文化庁海外派遣研修員として、ドイツのフィルムアカデミーに留学。現在mimoidに在籍。女子美術大学短期大学部非常勤講師。広告映像に携わりながら作品制作を行う。アヌシー国際アニメーション映画祭をはじめ国内外の映画祭やメディアで上映、掲載、受賞。代表作に、King Gnu「PrayerX」、Millennium Parade「Trepanation」、OddTaxiオープニング映像、NHKアニメ・イン・ザ・ダーク「音を見る物語」など。

新千歳空港国際アニメーション映画祭事務局では、映画祭のメインイベントであるコンペティション部門の募集を開始しました。
アニメーション映画祭として国内最大規模となる当映画祭コンペティション部門(※)では、30分以内の作品が対象の短編部門(学生作品を含む)と、30分以上の作品が対象の長編部門で作品を募集。そして本年より新たに、今やウェブページやSNSなどで定番となった簡易アニメーション画像形式であるGIFアニメーションを対象とした「NEW CHITOSE AIRPORT GIF AWARD 2022」を初開催します。
本部門は、従来の短編作品の評価枠にとらわれない「GIFアニメーション」独自の表現を積極的に発信すると同時に、フィルムメーカーに限らず、より幅広い層に映画祭参加への裾野を広げることにより、個人制作アニメーションが活性化することを目的とします。応募はTwitterおよびInstagramからの投稿で完了。グランプリ「ベスト・オブ・GIF」受賞者は映画祭にご招待します。
併せて、本部門では日本最大のGIFアニメーションプラットフォームを運営する株式会社GIFMAGAZINEと連携し、株式会社GIFMAGAZINEが選定する特別賞「GIFMAGAZINE アワード」も1作品に授与されます。
昨年の映画祭では、短編部門は2,204作品(93の国・地域)、長編部門は39作品(23の国・地域)の応募があり、短編部門グランプリにベルギーのNicolas Keppens監督『Easter Eggs』、日本グランプリにJonathan Hagard監督のVR作品『Replacements』、長編部門グランプリには日本でも今年2月より全国公開された、イタリアのLorenzo Mattotti監督『シチリアを征服したクマ王国の物語』が輝いています。
すべてのコンペティション部門は2022年4月18日(月)から募集開始となります。応募規約など詳細は、作品募集ページをご確認ください。今年は新千歳空港で会いましょう!

北海道と世界を結ぶゲートウェイ、そしてエンターテインメント空港としても躍進する新千歳空港を舞台に、世界中の最新アニメーション作品を一堂に集めた「第9回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」の開催が決定しました。開催日程は、2022年11月3日(木・祝)~11月6日(日)の4日間となります。
本映画祭は、「空港全体で発信する、空港だからできる映画祭」をテーマに、世界初の空港内映画祭として2014年に開幕しました。2019年度の来場者数は国内外から過去最多となる、約43,000人の動員を記録。コロナ禍の2020~2021年においても、実地とオンラインのハイブリッド方式で開催し、2021年のオンライン視聴者数は20,000人以上となりました。
第9回目の開催となる今年も、毎年世界中から2,000以上の応募作品数を誇るコンペティション部門に加え、招待部門では映画祭が注目する話題作の上映やゲストトークなど、アニメーションの”いま”を多角的にお届けするプログラムを開催します。併せて、コンペティション部門は4月18日(月)より募集開始となります。
今年度より映画祭プログラミングおよび、コンペティション部門選考は新体制へ。
本年より、本映画祭招待部門プログラミングおよび、コンペティション部門選考委員を以下の通り新体制で開催します。新たに映画祭プログラミングチームを発足し、東京藝術大学大学院美術研究科修了のアーティストであり、独自のロトスコープ論で世界的に活躍する岩崎宏俊(いわさき ひろとし)、アニメーション研究者の田中大裕(たなか だいすけ)、札幌のイベントプロデュース会社である株式会社MONSTAR designより加藤学(かとう まなぶ)を迎えます。さらにコンペティション部門選考委員には、新たに国際的に最も活躍するアニメーション作家の一人であるニヘイサリナ、株式会社ロボットからアニメーションプロデューサーの四元明日香(よつもと あすか)を迎えます。
なお、2021年度映画祭をもってアーティスティックディレクターである土居伸彰は退任いたします。今後もまだまだ進化発展していく所存ですので、10年目に向けて新たな新千歳空港国際アニメーション映画祭にご期待ください!

コンペティション短編部門選考委員:
コンペティション長編部門選考委員:
● 小野朋子(映画祭チーフディレクター)コメント:
新千歳空港国際アニメーション映画祭では、2022年より新体制「チーム NEW CHITOSE」として企画運営を行います。国際的に活躍し、幅広いアニメーションの知見を持つ専門家とアーティストに協力をいただけることになり、そのような尊敬するメンバーと共に歩んでいけることに大きな喜びと興奮を感じています。力強いセレクション内容をお送りしてきたこれまでを自信とし、節目となる10年目に向けて、そして未来に向けて、グローバルな映画祭を前進させる所存です。ご期待ください!
● 土居伸彰(映画祭 前アーティスティックディレクター)コメント:
前例のない「空港映画祭」に2014 年の立ち上げから関わるにあたり、「世界中のどこにもない新しいタイプのアニメーション映画祭を作る」ということを常に考えてきました。この八年間、観客や関係者のみなさん、そして映画祭のビジョンを信じ世界中から来場してくれたアニメーション作家たちからの熱烈な支援にも助けられ、アニメーションの「今」を捉えるユニークな映画祭を形にすることができました。昨年、アニメーション作家の「未来」を生み出す「NEW CHITOSE PITCH」を実現したことで、僕自身のこの映画祭での役割は終わったように感じ、退任を決意しました。いま、アニメーションが様々な方向へと発展していくなか、単一的な視点では「今」を捉え意義ある「未来」を創造することはできません。今回、新たな「プログラミングチーム」が発足したことによって、この世にもユニークな映画祭のアイデンティティはますますエッジーなものになっていくのではないかと期待します。最後になりますが、設立当時は何の経歴もなかった僕をフックアップしてくれた新千歳空港と映画祭チームのみなさまに、心より感謝申し上げます。たくさん、成長させてもらいました。ありがとうございました!