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映画祭では、17の国と地域から応募された43作品の中から、最先端のアニメーション長編6作品の入選を発表しました。本入選作品は映画祭会期中に新千歳空港シアターで上映され、国際審査員による審査を経て、長編グランプリ(賞金30万円)をはじめとした各アワードを選出します。
国内からは今年の劇場公開作品の中でも独創的な魅力をもち、新たなアニメーション作品の幕開けを感じさせる2作品、『ルックバック』(押山清高監督)と、『化け猫あんずちゃん』(久野遥子・山下敦弘共同監督)が出品。本2作品は映画祭会期中に監督が来場してのメイキングトークを開催します。海外から出品される4作品は全て日本初上映。Adult SwimやHBO Maxのプロジェクトに参加し色彩豊かな3DCGアニメーション作家として人気のJuilan Glander氏による初監督作品『Boys Go to Jupiter』。多数の国際映画祭上映歴をほこり、ジェンダー・アイデンティティの複雑さを探求した青春コメディ『Unicorn Boy』。そして今年のヴェネツィア国際映画祭において自身のVRプロジェクトが受賞した、フランスのアーティストBoris Labbéによる没入型映像作品『Glass House』。さらに今年、栃木・宇都宮の宇都宮美術館で個展が開催されたばかりの映像作家Yves Netzhammer氏による『Journey Of Shadows』では、作家が来場しトーク付き上映を行います。
選考委員のコメント:
長編アニメーションは、近年、世界的に質量ともにかつてない隆盛を見せています。世はまさに長編アニメーションの「黄金時代」と形容しても過言ではありません。いっぽう充実期を迎えたことで、「長編アニメーションかくあるべし」という不文律が、今まさに問い直されているようにも感じます。観る者の「長編アニメーションかくあるべし」という固定観念を、軽やかに飛び越えてみせる。当映画祭では、そんな独創的で、フレッシュな作品を厳選しました。すでに日本国内で広く上映された作品も含まれていますが、このラインアップを通して観ることで、また違った魅力を発見できるはずです。(長編部門選考委員・プログラムアドバイザー 田中大裕)
■長編部門選考委員:
小野朋子(本映画祭チーフディレクター)
田中大裕(アニメーション研究者、tampen.jp編集長)
入選全6作品の情報はこちらをご覧ください ☞ https://airport-anifes.jp/competition/feature_compe/